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スコットランドのウイスキー Scotch Whisky

img29_ballan.jpgスコッチ・ウイスキーとは、イギリス北部のスコットランドで造られるウイスキーを言います。面積、人口共に北海道と同じ位ですが、120近い蒸留所があり、個性豊かな多種多様のウイスキーを生み出している。質、量ともに、ウイスキーの“代名詞”ともいえるのが、このスコッチ・ウイスキーです。

ウイスキー造りがスコットランドに伝わったのは8・9世紀、遅くとも12世紀にはアイルランドから伝わったと考えられます。ただしその頃の酒は今と違って無色透明の荒々しい酒でした。樽熟成はまだ知られておらず、人々は蒸留したての酒をそのまま飲んでいました。樽に詰めて置いておくと琥珀色になり、風味がまろやかに、美味しくなると知ったのは後の密造酒時代の事です。
スコッチの密造酒時代は18世紀初頭から19世紀前半にかけて約100年続きました。きっかけは1707年のイングランド併合と、たび重なる課税でした。もともと独立心の強いスコットランド人はイングランド政府に税金を払うのを潔いとせず、山奥に隠れてウイスキーを蒸留しました。そのときに彼らが利用したのが良質の大麦、清冽な山の水と豊富なピート(泥炭)、そしてシェリー酒の空き樽でした。樽は役人の目をごまかし、持ち運びに便利だったからです。これがスコッチ・ウイスキーづくりに幸いしました。良質の水と大麦、ピートを焚くことによって生じるピート香、熟成に適した気候と樽熟成…。これは今日のスコッチ・ウイスキーの基本的な条件です。

現在のスコッチ・ウイスキーは製法上、(1)モルト・ウイスキー (2)グレーン・ウイスキー (3)ブレンデッド・ウイスキーの3つに分けられます。大麦麦芽のみを使い単式蒸留機で蒸留したものがモルト・ウイスキー。とうもろこしなどを主原料に連続式蒸留機で蒸留したものがグレーン・ウイスキー。ブレンデッド・ウイスキーは、この2つをブレンドしたもので、通常30〜40種類のモルトと3、4種類のグレーンをブレンドしてつくられます。

ブレンデッド・ウイスキーの誕生は19世紀半ばのことであり、スコットランドの地酒にすぎなかったスコッチ・ウイスキーが“世界の酒”となったのは、ブレンデッドの誕生と密造酒時代の経験が、今日のスコッチ・ウイスキーの隆盛を築いたといっても良いくらいです。

もちろん、良いブレンデッド・ウイスキーは良い原酒がないことにはつくれません。ブレンデッド・ウイスキーの鍵を握るのは酒質を決めるモルト・ウイスキーの存在です。
モルト・ウイスキーの蒸留所の数は現在約110ヶ所(グレーンは8ヶ所)。ワインほどではないですが蒸留所の立地、風土、自然環境などによってモルト・ウイスキーの風味はかわってきます。これら生産区分で、最近は次のように分けて考えるようになってきました。

1)スペイサイド・モルト

2)ハイランド・モルト(スペイサイド以外のハイランド・モルト)

3)ローランド・モルト

4)キャンベルタウン・モルト

5)アイラ・モルト

6)アイランズ・モルト(アイラ島以外の島でつくられるモルト)
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